Shiftall(パナソニック)がメタバース本格参入【冷温体感デバイスなど3製品を発表】

パナソニックのMeganeX/mutalk/Pebble Feel

株式会社Shiftall(シフトール)*がVRヘッドセットなどメタバース向け製品3種を発表。アメリカ・ラスベガスで開催された「CES2022*」で披露された。これらはパナソニック株式会社と協業開発したもので、Shiftall製品として発売される。

この記事では、これら3製品の特長や仕様をまとめています。

  1. VRヘッドセット「MeganeX(メガーヌエックス)」
  2. メタバース対応音漏れ防止機能付きマイク「mutalk(ミュートーク)」
  3. ウェアラブル冷温デバイス「Pebble Feel(ぺブルフィール)」
パナソニックのMeganeX/mutalk/Pebble Feel
画像出典:Shiftallニュースリリース

株式会社Shiftall
代表取締役CEOの岩佐琢磨氏は2008年にパナソニック株式会社を退社。ハードウェアスタートアップの株式会社Cerevo(セレボ)を設立。2018年2月に株式会社Shiftallを設立。同年4月にパナソニック株式会社が買収する形で子会社化された。株式会社Shiftall公式サイト

CES
CES(シー・イー・エス)とは、毎年1月にラスベガスで開催される電子機器の見本市。「Consumer Electronic Show」の略であるが「CES」が正式名称。第1回開催は1967年。一般公開されておらず業界関係者のみが入場できる。CES公式サイト

1.VRヘッドセット「MeganeX(メガーヌエックス)」

メガネ型のVRヘッドセット。年間2,000時間以上メタバース内で過ごすと言われるヘビーユーザーらが求めている「軽さ」を追求。スピーカー内蔵の折りたたみフレームで持ち運びにも適している。Lightning®マイクロOLEDディスプレイとPancake®レンズを搭載。6DoFに対応し、SteamVR対応の様々なVRアプリケーションを楽しめる。

販売予定価格(税込):10万円未満
発売予定時期:2022年春
ディスプレイ:1.3inch Micro OLED 5.2K(2,560×2,560 x2) , 10bit HDR / 120Hz
重量:約250g ※ケーブル部除く
プロセッサ:Qualcomm Snapdragon XR1
トラッキング方式:インサイドアウト方式での6DoFヘッドトラッキング
接続方式:DisplayPort Alternate Mode on USB-C または DisplayPort + USB2.0 ※付属のインターフェース変換BOXを利用した場合

2.メタバース対応音漏れ防止機能付きマイク「mutalk(ミュートーク)」

自分の声を周りに聞こえにくくする音漏れ防止機能付きのBluetoothマイク。ボイスチャットを利用するメタバースやオンラインゲームでも、家庭、オフィスやカフェなどのオープンスペースでも周りに迷惑をかけたり、会話内容を聞かれてしまうことがない。専用のバンドで顔に固定することができるため、両手がふさがっている状況でもハンズフリーで会話できる。また、ストラップを外せば、話したい時だけ口に当てる使い方も可能。

販売予定価格(税込):2万円前後
発売予定時期:2022年夏
動作時間:10時間連続利用可能
充電方式:USB Type-C
対応OS:Windows/macOS/iOS/iPadOS/Android
通信方式:Bluetooth® v4.2 BR/EDR(HSP, HFP1.7)

3.ウェアラブル冷温デバイス「Pebble Feel(ぺブルフィール)」

メタバース空間において、寒さ・暑さを体験することができるパーソナル・エアコン(専用のSteamVR用アドオンを利用)。Pebble(小石)のような手のひらサイズのデバイスに高性能ペルチェ素子を搭載し、専用シャツと組み合わせることで人体との接触部分を瞬時に冷却・加熱することができる。また、既存のシェーダーを利用することで体感温度を指定したワールドを作成することもできる。メタバース目的だけでなく、暑い日に涼み、寒い日に温まるための道具としても活用できる。

販売予定価格(税込):2万円前後
発売予定時期:2022年春
ヒート&クールプレート部温度:最低9°C/最大42°C ※25度の環境において
動作時間:冷却モード「中」の場合:約15時間、加熱モード「中」の場合:約25時間 ※10,000mAhのモバイルバッテリー使用の場合
使用推奨温度(動作環境):5 °C〜 40 °C
重量:約60g
対応OS:Windows(SteamVR)/iOS/iPadOS/Android
通信方式:Bluetooth® v5.0 Low Energy

同社はこれまでに、メタバース用モーショントラッキングデバイス「HaritoraX*」などを発売してきたが、これら新たなVR製品を3種の発売を機に、より本格的にメタバース事業へと参入するとしている。

HaritoraX
SteamVRに対応した腰や足の動きをモーション・トラッキングするデバイス。Oculus Quest 2などの無線VRゴーグルと組み合わせることで、無線での全身モーショントラッキングができる。HaritoraX公式サイト